【今だからこそ伝えたい!!】リアルな韓国を実感できる韓国旅行ナビ


こんにちは。日本に来て9年になる韓国人、すももももこと申します。会社員をしながら、ブログ「すももも桃もモモだよね。」を書いています。

おのののかをちょっとだけ意識して「も」が多めですが、半分、本名です。韓国には約5600の姓があり、このうち「金・李・朴・崔」が50%を占めています。私の姓は李、つまりスモモなんです。ちなみに「李」は韓国では「イ」と発音します。北朝鮮では「リ」なんですけどね。

今回は、「韓国旅行で韓国人を楽しむ!」と題し、日韓の関係が冷え込んでいる時期だからこそ、「リアルな韓国を楽しむちょっと変わった韓国旅行を提案したいと思います。

韓国旅行って本当に楽しいの?


そもそも韓国旅行って楽しいんでしょうか。私の印象だと日本の方はすごくハマる人と、一度行けばそれで十分という人と分かれるようです。でも逆に、一度行った人のなかで「もう二度と行きたくない」とおっしゃる方もほとんどいないように思います。「可もなく不可もなし」の旅行先だけど、韓国料理だとか韓流コンテンツだとか、ハマる要素があれば「大アリ」になるという感じでしょうか。
だから韓国人の私としては、行ったことない人は一度行ってみてほしいし、一度行って悪くないと思った人はもう少し深いところも楽しんでほしいと思います。

ちなみに、韓国の聯合ニュースによると2018年上半期に韓国を訪れた外国人観光客は722万人で、このうち日本からが131万人、中国からが217万人だそうです。
ついでに朝日新聞によると、2018年上半期に日本を訪れた外国人観光客は約1590万人で、このうち中国からが405万人、韓国からが401万人です。

上半期の訪韓外国人観光客6.9%増 韓流復活の日本が成長けん引
訪日外国人、上半期は過去最多1590万人

日本の人口が約1億2000万人、韓国の人口が約5100万人ですから、韓国に行く日本人より、日本に来る韓国人のほうがずっと多いことがわかります。

そこに行かないと見られない世界遺産の登録数で比べると、日本は22件で世界12位、韓国は13件で21位です。そこまで大きな差ではないですが、韓国は日本に比べると見るべき場所というのは少ないと感じるかもしれません。日本は寺や神社など、世界遺産ではなくても史跡や名所が多く、アニメなどに由来する観光地も多いですが、韓国の場合、特にソウル周辺は史跡がそれほど多くなく、韓国独自のコンテンツと言えばドラマの撮影地などがメインになります。それで韓国ドラマなどに興味がない人は「一度行けばいいや」となってしまうのかもしれません。

だけど史跡や韓流コンテンツではない韓国ならではのものがあればどうでしょうか。それが今回、私が提案する「韓国人を楽しむ」ということなんです。

でも韓国人って日本が嫌いなんでしょ?

韓国というと、「反日」というイメージがあるかもしれませんが、韓国で日本人であるという理由で直接嫌な目にあうことはほとんどないと考えて大丈夫です。夫は韓国で約15年暮らしていましたが、日本人であることが理由で嫌な思いをしたのは2回程度で、両方ともソウルではない地方でのことだと言っています。

私は日本に来て9年くらいですが、韓国人であることが理由で嫌な思いをしたことが2、3回はあるので、その程度のことはどこにでもあり、運・不運の範疇と言えるのではないでしょうか。

前述した、外国人観光客の数を見ても、日本を訪問する韓国人は半年で400万人以上いるくらいです。日本や日本人が嫌いならありえない数字だと思います。

嫌な思いはしないから、韓国旅行をしてみてくださいというのは乱暴ですが、韓国は日本から最も手軽に行ける外国です。気候は似ていますが、街の雰囲気も食べるものもかなり違います。ヨーロッパやアフリカなどは、旅行して気に入ってもなかなか気軽に行けませんよね。でももし韓国が気に入れば、国内旅行のように異国を楽しむことができます。

焼き肉も韓国ならではのスタイルが楽しめますよ~

韓国の最大のセールコリアグランドセールでショッピング

一度いったらからいいかな…そう思う人が多いのは事実です。リピートする外国人旅行者が少ないというのは韓国政府も考えている問題点で、さまざまな対策が進められています。空港での審査や、免税店の利用などをより便利にしたり、外国人観光客のためのイベントを実施したり、官民一体となって、外国人観光客を増やすための努力を続けています。外国人を対象としたショッピング・観光イベント「2019コリアグランドセール」などというイベントもあります。ちなみに、2019年は1月17日から2月28日までがイベント期間です。

2019コリアグランドセールhttps://jp.koreagrandsale.co.kr/index003

飲食店では英語だけでなく、日本語や中国語のメニューを用意したり、トイレを清潔に保つようにしたりしています。以前は外国人用のメニューを用意して、韓国人よりも高い料金を請求したりすることもありましたが、今は政府が監視を強めていて、少なくともソウルではそのような不正はほとんどありません。もしもソウルでぼったくりにあった場合、ソウル市の「韓国苦情処理センター」に届け出れば、最大で50万ウォンまで市が補償してくれます。

韓国苦情処理センターhttp://japanese.visitseoul.net/essential-Info-article

このような制度面だけでなく、良くも悪くも韓国は変化が激しいため、数年前に1回行ったという方は、街自体も雰囲気がだいぶ変わっていると思います。

私自身、せいぜい年に一度帰るくらいですが、そのたびに変化が激しくて戸惑うことも多いです。食べ物にしてもファッションにしても、流行が短いサイクルで変わるため、以前行った店がなくなっている可能性もありますが、その分新しい店に出会う楽しみも増えます。

韓国で一番おもしろいのは韓国人

韓国で15年暮らした夫に言わせると、「韓国で一番おもしろいのは韓国人」だそうで、韓国にハマる人はどれだけ韓国人と接したかにもよると言えます。

情報が溢れた現代では、どこに行っても知っていた情報の確認になりがちです。壮大な景色を見ても、「テレビで見たのと同じだ」という感想になってしまうことが多いのではないでしょうか。

それに比べると、現地の人とのコミュニケーションというのは、そこに行かないとできないですし、現地の人の接した記憶というのはいつまでも色あせないように思います。それで、私は、韓国旅行で韓国人を楽しんでほしいのです。韓国人に接することなく韓国旅行はつまらないと決めつけてしまうのは、もったいない!

韓国人は、年間700万人以上が日本旅行に行くほと日本に興味を持っていて、ほとんどの人は日本人に話しかけられて嫌がるどころか喜んで対応すると思います。

韓国旅行のおすすめの時期

韓国に行くと決めたら、いつ行くのが良いのか。韓国も日本と同じようにはっきりとした四季があり、それぞれの良さがあります。日本と同じように梅雨もあるので、6月半ばから7月半ばのソウルは雨が多いと思います。

秋は韓国人にとって特別な季節で、中秋(陰暦の8月15日)は秋夕(チュソク)という最も重要な祭日になります。この秋夕のときはカレンダー上でも前後合わせて3日休みになり、会社などは1週間ほど休むところが多いです。以前はほとんどの店が休みになり、外食などもできないくらいだったのですが、日本の年末年始が変わったように韓国の秋夕も営業する店が増え、この時期に旅行してもそれほど困ることはないと思います。かえっていろいろなイベントがあって楽しめるかもしれません。

夏の暑さは東京と同じか少しマシな程度です。冬は寒いですが、雪はあまり降らず、風もあまり強くないので、気温は低いものの東京より過ごしやすいかもしれません。建物の暖房施設は東京の一般的な家庭より整っているので、安い宿でも室内で寒い思いをすることはほぼないと思います。

良い季節に旅行するのが理想ですが、それぞれの事情もありますし、良い季節は繁忙期でエアチケットもホテルも高いのが普通です。なので行きたいと思ったとき、行けるときに行けばいいと思います。

エアチケットを買うときに気をつけること

ソウルに行く場合、空港は仁川空港と金浦空港の二つがあります。成田空港と羽田空港のような関係と考えればわかりやすいですが、仁川空港は成田ほど遠くなく、空港鉄道を使えばソウルの中心地まで50分程度で着きます。料金も1000円程度で安いです。

東京からソウルに行く場合、羽田発は金浦行きと仁川行きがあり、成田発だとほぼ仁川行きになると思います。一般的に、羽田発金浦行きが一番高く、成田発仁川行きが一番安いのですが、時間帯や航空会社によっても違うので迷ってしまうかもしれません。

東京から行く場合は、成田までの交通費を考えるとトータルで羽田発と変わらない場合もあるので、エアチケットの最安値だけで判断せず、日本国内での移動も考えて決めるといいと思います。

また安いからといって現地に夜に着いて、朝出発する便にすると2泊しても実質1日しか時間がないので、繰り返しになりますがトータルで考えるようにしてください。
今回は、地方空港から韓国へのルートは説明はしませんが、日本各地の空港から韓国行きの便が出ています。値段も国内線より安かったりするのでぜひ一度調べてみてください。

参考:都心と空港を結ぶ鉄道の料金と所要時間

路線 片道料金 所要時間
成田エクスプレス 新宿―成田 3190円 約75分
スカイライナー 上野―成田 2465円 約45分
JR・京急 新宿―羽田 610円 約40分
地下鉄・モノレール 新宿―羽田 710円 約70分
空港鉄道(直通) 仁川空港―ソウル駅 約900円 約45分
空港鉄道(一般) 金浦空港―ソウル駅 約150円 約25分

どうすれば、現地の人と交流できるの?

いよいよ本題です。韓国旅行の目的と言えば、サウナやアカスリなどの美容に関するものや、免税店での買い物などいろいろあると思いますが、老若男女すべて当てはまるのは韓国料理を食べることではないでしょうか。

繊細なイメージの強い和食に比べると韓国料理は大胆で刺激的なものが多く、味の再現がしやすいように思いますが、日本で本当においしい韓国料理を食べるのは意外と難しいです。フレンチやイタリアン、中華などは高級なものから大衆的なものまで本場といい勝負をするお店があると思いますが、韓国料理に関して言えば、新大久保などのお店と韓国現地のお店の味はかなり違います。韓国で地元の人がよく行く普通の店の味を10とすれば、東京都内の韓国料理店はせいぜい8、料金などを考えれば5ぐらいの点数になると思います(※個人の感想です)。

日本人の好みに合わせることで、韓国ではあまり見かけないチーズタッカルビが流行するなど、日本の韓国料理のお店も独自の発展をし、気軽に食べられるという意味でも存在価値は十分にあると思いますが、やはり本場の味とは違います。

そこで、私は韓国人がよく行く韓国料理の店を韓国人に聞いてみることを提案します。

「せっかくグルメ」方式


引用:バナナマンのせっかくグルメ!公式サイト
毎週日曜日の夜6時半からTBSで放送している「バナナマンのせっかくグルメ!!」という番組をご存知でしょうか。バナナマンの日村さんが日本の各地に行って、現地の人に「せっかくXXに来たのなら、○○食べて行って」というボードを差し出し、○○のところに店名と料理名を書いてもらい、そこに行って実際に食事するという内容の番組です。例えば秋田なら、「せっかく秋田に来たのなら 多むらの担々麺食べていって」という具合です。

日本の国内旅行でも旅先でおいしいものが食べたかったら、タクシーの運転手さんに聞くといいという話がありますが、わざわざタクシーに乗らなくても、そのへんに歩いている人に聞いてみればいいのです。

日本人が親切なことは世界中でよく知られていますが、韓国人もなかなか親切で、世話好きです。特に愛国心のようなものも強いせいか、外国人に韓国の良いところを伝えたいという気持ちも強いようです。「この近くでお勧めのお店があれば教えてください」と尋ねれば、10人中7人くらいは親切に教えてくれると思います。

そうは言っても韓国語が話せないよ

韓国語は日本語とほぼ語順が同じで、文法も似ている部分がたいへん多いです。そのため翻訳サイトやアプリを使えばかなり正確に翻訳することができ、簡単な意思疎通は十分に可能です。片言の英語で話すよりも、翻訳ソフトを使って会話したほうがずっと深いコミュニケーションが図れると思います。
夫は韓国語の翻訳を生業にしていますが、本格的な翻訳をする前の下訳で、翻訳サイトを使うことがあります。

おすすめは、.excite翻訳というサイト。一番翻訳が正確です。
https://www.excite.co.jp/world/korean/

学術論文や新聞の記事などはかなり翻訳精度が高いですが、会話文など省略が多い文章はやや精度が落ちます。それでも意思疎通するには十分なレベルです。

例1)
「私は日本から来た観光客なのですが、この近くであなたがよく食べに行くお店を教えてくれませんか。」
→「나는 일본에서 온 관광객입니다만, 이 근처이어서 당신이 잘 먹으러 가는 가게를 가르쳐 주지 않겠습니까? 」

例2)
「何か美味しいものが食べたいのですが、店を推薦してくれませんか。」
→뭔가 맛있는 것이 먹고 싶습니다만, 가게를 추천해 주지 않겠습니까?

韓国語の文章は上記のサイトを使用して訳したものですが、いくつか間違いがあります。ただ意味は十分通じます。必要なのは語学力ではなく、話しかける勇気です。なかには相手にしてくれない人もいるかもしれませんが、少数派だと思います。話を聞いてくれた人のほとんどは勧めたい店を考え、なんとか場所を教えようと努力してくれると思います。

話しかけるときは、日本語で「すみません~」と言えば、ほとんどの人は「日本の人だな」と分かってくれると思います。うまくいってもいかなくても、「カムサハムニダ!」(ありがとうございます)と言えば、お互い気分が良いと思いますので、この一言だけは暗記してくださいね。

友達同士だったら気軽にできる、「どこかいい店知らない?」という質問を旅先でするだけで、忘れられない旅行になると思います。


もしうちの両親におすすめのお店を聞いたら、写真のアグチム(アンコウの料理)のお店をオススメするかも!実家に帰るたびに食べています。

旅の恥はかき捨てよう

言葉もできないのに、外国人に話しかけて、どこか店を教えてもらうなんて、ハードルが高いですよね。でも旅先だからちょっとくらい恥ずかしい思いをしてもその場限りのことです。海外にいるから日本ではできない悪いことをするのが「旅の恥はかき捨て」ではありません。旅先だからこそ、恥をかく覚悟で新しいことに挑戦してみてください。

安くて美味しいお店が多いソウルの学生街

高いお金を出せば美味しいものが食べられるのは当たり前です。韓国料理に求められるのは「安くて旨い」ではないでしょうか。それならばソウルの学生街に行ってみるのはどうでしょうか。キャンパスの中に入って学生に話しかけてみるのもいいと思います。

高麗大(コリョデ)

地下鉄6号線に「高麗大」という駅があります。地下鉄で明洞駅から1回乗り換えて35分くらいです。一部の校舎は文化財に指定されていて、キャンパス内を歩くだけでも楽しいです。韓国の早稲田大などとも呼ばれ、多少蛮カラな雰囲気が残っていて、その分安くて美味しい店が多いです。

高麗大学校の情報 |韓国旅行「コネスト」

延世大(ヨンセデ)

地下鉄2号線「新村駅」が最寄り駅です。明洞駅から乙支路入口という駅まで歩き、2号線で20分程度です。周辺に大学が多く、学生向けの飲み屋や飲食店が多いです。地下鉄2号線は環状線で、「新村駅」から1駅隣は梨花女子大のある「梨大駅」があります。ファッション関係のお店だけでなく、女子好みのちょっと健康的な食事ができるお店、軽い食事ができるお店も多いです。梨花女子大とは反対側に1駅行くと弘益大のある「弘大入口駅」です。弘益大は美術系の学科が有名で、街も流行の発信地のような役割を担っています。おしゃれなカフェなどが多いです。

延世大学校の情報 |韓国旅行「コネスト」

まとめ

今回はちょっと変わった韓国旅行ということで、ガイドブックを見れば分かるような情報はできる限り省きました。韓国の特にソウルは建物や風景などそれほど見どころが多い場所ではありません。だから「1回行けばいいや」となってしまう人が多いと思いますが

ぜひ、2回目は勇気を出して現地の人と交流してみてください。私が、日本で日本の人たちに優しくしてもらっているように、韓国人もきっと日本からの旅行者に親切にすると思います。

それがきっかけで友情が芽生えることも珍しくないと思います。外国で知り合った友人は、「いつかまた会いたい人」となり、再び韓国を訪れる理由になると思います。韓国のことが気に入らない人もいると思いますが、個々の韓国人まで「食わず嫌い」にならず、テレビやネットなどのメディアでは伝わらない「リアルな韓国や韓国人」を実感してみてください。

なにか韓国についての質問があれば、私のブログにコメントくだされば、お答えします!

今回、記事を寄稿していただいた 「すももももこさん」のブログ・サイトです。

http://sumomomomoko.hatenablog.com/


https://karaichi.com/